再来したハロプロの魅力
数年の間、ハロー!プロジェクトから遠ざかって、ここ最近になって戻ってきた経緯がある。各グループでは人の入れ替えがあり、ビヨーンズのような新ユニットが生まれ、カンガルやこぶしのように解散していくものもあった。
大幅に刷新されたことで悪かったイメージも薄らいだようで、あまり抵抗感を感じず戻ってこれた気がしている。本体であるモーニング娘。再ブレイク時ほどの盛り上がりはないものの、全てが新しく形を変えたかの感覚を覚え、以前にはなかった将来性を汲みとることが出来るようになったのかも知れない。
戻ったことにより見えてきたもの、新鮮な感覚を得られたものなど、個人的に注目する魅力のポイントを幾つか再確認してみよう。
ハロプロに引き戻したのは新世代の参入に他ならないが、とりわけモーニング娘。'20の15期メンバーの顔触れに心惹かれたのは否定しようのない事実である。
ビジュアル的に最も気に入っているのが、岡村ほまれ。顔が小さく非常にスレンダーな見た目は、まさに今どきの女子中学生といった感じ。
鼻が多少気になるが、総じて清楚な雰囲気があり美少女感は飛び抜けていると思う。これまでのモーニング娘。には見られないタイプか。
山﨑愛生は元北海道研修生だが、同郷の佐藤優樹と同様の天然ぶりが見られる。「パンダさんパワー」という謎のエネルギーを放出するらしく、ファンやメンバーを動揺させているようだ。年齢よりも幼い印象が強く、マスコット的な存在になりつつあるか。
これらいわゆる「ほまめい」を、お姉さん風に見守るのが北川莉央。元気な二人についていけなくなったり、体型で差をつけられたりしているが、時には喧嘩の仲裁をしたり、食べ物の好き嫌いを叱ったりもしている。
リアクションが大きいのが視的に面白く、話す時の手の動きが漫画みたいである。キャラ的にいって非常に興味深く、次世代メンの中でもスパイスの効いた存在感を醸し出している。ちなみに、「北川プリンセスりおりお」というのは公式ニックネームだろうか? キャッチーな呼び名で大変宜しいかと思うのだが。
とかくパフォーマンスの高さが話題になるハロプロだが、彩り豊かで個性的な楽曲も極めて特徴的であった。つんく体制から脱却した後、かつてほどの個性味は薄まったものの、質の良いものは変わらずにラインナップされている。
若手のこぶしファクトリーが破綻したことで、むしろ対となるつばきファクトリーへの注目は増した感がある。とにかく地味で見映えのしないグループなのだが、曲に関してのイメージは一貫していて、メロディアスで切ない雰囲気の曲調が際立っている。
目立たない隠れた良曲が多いが、とりわけ「ふわり、恋時計」という曲が素晴らしい。繊細でありながらの、どこか懐かしいノスタルジックな旋律が心に響く。正直、痛く感動を禁じ得なかった。これほどの楽曲制作が出来るなら、まだまだ若手の将来にも期待が持てるだろう。
今再び訪れた、ハロー!プロジェクトの魅力。どこか懐かしい、しっくりと収まる落ち着いた感じ。本来の自分に戻れたかの安心感があり、長らく続いた過去の在宅期間における、ハロプロの存在の大きさは思った以上だったようだ。
コロナウイルスによって、アイドルの世界は危機に立たされている。こんな時だからこそ原点に返り、王道ハロプロアイドルを見直して、再検証する姿勢があっても良いのかなと思う、今日この頃である。
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