2018年アイドル総決算
アイドルという夢が遠のいていく。次第に心が離れていく。そして、空虚な心境に満たされていく。あえて言葉にするなら、そんな具合の一年だったろうか。
アイドルに生き、アイドルを想い焦がれ続けてきたはずの人生が、大きな転機を迎えるかのよう。それは希望ある再出発とは程遠い、ただ暗闇に堕ち手探りするだけの救いなき迷い人になることを意味している。
薄れるかつての高揚感、晴れない不審に溜まっていく不満、遂には耐え難いまでの失望感に繋がっていった。こうした負の連鎖によるネガティブな目測、それに何より絶対的な推しが依然として不在となることで、僕のアイドルに対する情熱はみるみる萎んでいくようだった。
あまり良い材料が見つからない今年という忌まわしい時節を、悪しき契機として脳裏に刻み込んでおくべきだろう。
アミューズ発、さくら学院を追いかけ続けてきた結果として、必然的に辿り着いたBABYMETAL。それは無論、SU、YUI、MOAの三人だからであり、世界を騒然とさせたカワイイメタルという絶妙な融合あってこそでもあった。
ベビメタのみならずアイドルとしても最も推してきた水野由結の不可解な離脱、そして脱退という最悪な流れ。長期に渡り隠し続けることで三人の一番良い時期を見られず、メディア露出しない、メンバーの発言を規制する等々、抑えつけるやり方を変えようともしない運営に対しても、ほとほと嫌気が差してしまった感じだ。
ダークサイドなどと称し、ベビメタの本質部分を蔑ろにする演出は愚の骨頂であり、もはや再生の道は途絶えたものと確信している。
来年以降はベビメタとの完全な決別を期し、あくまであの三人時代に起こした奇跡の数々を記憶に刻みつつ、徐々に気持ちの整理をつけていきたいと思っている。
水野由結の存在感
忌むべきダークサイドの演出
喪失感に満ちた終焉
今現在、唯一の推しているアイドルグループとなってしまったさくら学院。相変わらず研修生的な限られた活動に終始し、映像素材は有料配信に頼り、接触イベントも解禁されぬまま。アイドルと呼ぶには、あまりにも消極的だといわざるを得ない。
推しメンである吉田爽葉香は、モデル仕事を機に補正が外れ落胆が大きいし、性格やキャラクターに惹かれた新谷ゆづみは生徒会長になるも、来年早々に卒業である。来年度の転入生で相当に良い子を入れないと、さくらにさえ心が離れてしまいそうだ。
初代生徒会長である武藤彩未の復帰は、これらさくら学院における熱量の低下を補完するものではないが、元祖ともいえる彼女の頑張りが、現役生に何らかの好影響をもたらすのを期待してしまうのも確かであった。
少女らが回顧する場所
美少女の補正効果
散り散りとなった友情と絆
アミューズ勢以外のメジャーアイドルでは、ハロプロに関し記事にすることもなくなり、すっかり関心が薄れてしまったのは残念だ。若手のスキャンダルに続いて、OGによる凶悪犯罪が明らかにされたことが決め手になったようである。
そうした反動からか、少なからず乃木坂46など人気のある正統派アイドルに気持ちが向いたのも、また事実。大所帯なだけに、見た目やキャラクター、個性の魅力が多彩であり、興味をそそる娘が多かったというのも多分にあるが…。
地下に目を向けても、アングラの一種異様な雰囲気の中からキラリと光る原石を幾つも発見出来た。村田万葉、櫻井佑音あたりは今後も目が離せないだろう。
その他、才能ある若手女優・子役としては山田杏奈と大里菜桜、モデルの林芽亜里、マジマジョの三好佑季といった優れた人材が来年飛躍出来るかどうかも、当然注目していく必要がある。
ハロプロ最大の危機
乃木坂46の総合力
地下アイドルに物思う時
凌駕されるアイドルの時代
少女が与えた命、そして苦しみ
混迷を深める地下界隈
半生を賭けて追い求めてきたものが少女ならではの美しさであり、理想に掲げるアイドル像に適う存在の出現であった。
どうにもままならない情勢に向き合うにつれ、僕はいつしか疲れ、胸に宿していたはずの熱を冷ましてしまった。それは同時に、ただ表面上の少女美のみを求め妄想に耽るだけの、単なる自己完結へと帰することも意味している。
さくら学院が唯一、この胸の内を燻らせる種火となった今、もっと幅広い視野でアイドルの世界を見通す必要があるのだと感じている。
過去の崩れ去ったものに別れを告げ、より新しく若さ漲る次世代の輝きを求めて。そんな風に自らに言い聞かせるようにして、来たるべき時代の足音に耳を澄ませたいと願わずにはいられない。
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