« 若手女優への羽ばたき | トップページ | 微かに残るジレンマ »

2016/11/06

ありがとう、ももち

嗣永桃子さて、またひとつの時代が終わりを迎えるようだ。10年以上の長きに渡りBerryz工房の中心メンバーとして活躍し、その後、カントリー・ガールズのプレイング・マネージャーを務めた、ももちこと嗣永桃子芸能界引退を発表した。
来年6月にて、ハロー!プロジェクトを卒業すると共に芸能界を引退、教育の道を志すとのこと。
独特のキャラと対応力の高さにより、バラエティを席巻したももちなだけに、卒業はともかく、引退するとは全くの想定外であった。
ももちは、ああ見えて相当な努力家だし、極めて常識的で真面目な性格でもある。そのままバラエティタレントを続け、散々消費された挙げ句、干されるよりは、ある意味において最も彼女らしい堅実な道を選んだといえなくもないか。

僕は、Berryz工房結成当初から、嗣永桃子に注目していた。当時、まだ幼くあどけない彼女は、自らのキャラ作りを考える余裕もないほどにオドオドし、レッスンにも苦戦した様子だった。憧れの先輩である松浦亜弥と接する時など、赤面し、全く喋れないほどのシャイさを垣間見せていた。今思えば、ああいった姿が本質の一部だったのかも知れない。
メンバー間においては、清水佐紀夏焼雅の同盟からイジリ倒されたり、徳永千奈美と長年に渡り反目し合ったり、菅谷梨沙子から手厳しい扱いを受けたりもした。そんな中、アクの強いメンバーに負けまいと、最もアイドルらしいブリっ子キャラを確立して見せた。

桃子という名に相応しい、ピンクを主とした可愛らしさを強調した衣装に身を包み、まさに王道、プリティアイドルのイメージを完全に自分のものとして定着させた。そして、その固定化されたイメージを徹底して貫いた。
アイドルにとっての最重要項目であるファンサービスに力を注ぎ、独自の握手法を身に付け、MCやトーク力にも更なる磨きをかけた。
夏焼雅のように若干の男の影を感じさせた他メンと違い、ストイックなまでに、スキャンダルとは無縁であったことも付け加えておきたい。
最初のオーデの段階でスキャンダルが出る、男の家にお泊りしようが不倫しようが素知らぬ顔でアイドルを続ける。そんな素人同然の似非アイドルが蔓延る現代において、嗣永桃子ほど頑なにアイドル道を突っ走った人が居ただろうか。
いわゆる、アイドルとしてのセルフプロデュース。自分の魅力を如何にして引き出し、どのようにして活かすのか。それらを緻密な計算のもとに編み出し、十数年間、一切変えることをしなかったのだ。これは、甚だ驚異的なことである。

アイドルの歴史に始まりと終わりがあるとしても、彼女の名前が掻き消されることは絶対に有り得ない。僕は、いちアイドルファンとして嗣永桃子という存在を深く深くリスペクトしているし、多くのファンも同様の気持ちであると確信している。
後世に範を示し、偉大なる存在価値を示した唯一のアイドル、その潔いまでの引退劇。最後にただひと言、この言葉を贈りたい。
ありがとう、ももち。


参照リンク
ももち論 永遠の炎

|

« 若手女優への羽ばたき | トップページ | 微かに残るジレンマ »

コメント

こんにちは。
本当、その通りですね。

嗣永さんのプロフェッショナルぶりは多くのアイドルに影響を与え、次世代のアイドル達に引き継がれることでしょう。

アイドルは「終わり」がすごく難しいけど、思い出としてキレイなままで終われたアイドルとしてファンのそれぞれにずっーと残るでしょうね。

まさに「ありがとう」という送る言葉が相応しいと思います。

投稿: 館の主 | 2016/11/13 15:32

引退は少しもったいない気もしましたが、きちんと将来を見据えた選択に感心しました。
年齢的にアイドルを卒業するのは必然ですが、無理に芸能界に執着するよりはずっと良いかも知れません。

アイドルとして完全燃焼し、最後は本当の夢を見つけたのですね。教育の道、頑張って欲しいと思います。

投稿: santa | 2016/11/14 12:26

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/92132/64451250

この記事へのトラックバック一覧です: ありがとう、ももち:

« 若手女優への羽ばたき | トップページ | 微かに残るジレンマ »