2014年アイドル総決算
出来るだけ広い視野をもってアイドル全体を見てゆく姿勢を、これまで崩すことはなかったと思う。ただ近年においては、僕の中で、いわゆる「推し」が固定化しつつあるのを自覚してきている。
アイドル戦国時代という、一見して盛んに思える現状でありながらの、密やかな空洞化の進行。今や、大半のアイドルが、僕にとっては有象無象でしかない現実を受け入れざるを得ない。
今年を振り返ってみても、さくら学院、BABYMETAL、モーニング娘'14と、ほぼ限定した話題に終始した。
来年は、主要メンバーの抜けるさくら学院から離れるのも予想され、ますます「推し」が限られるだろう。アイドルを生き甲斐としてきた身としては、この上なく寂しく、活力を見い出すのが難しくなっていきそうな雲行きだ。
アイドルに対しての深い失望感、その顕著なものが、いうまでもなくスキャンダルである。
AKB48グループにおける、相次ぐスキャンダルの発覚、その杜撰な対応を目の当たりにし、言い様のない嫌悪感を覚えたものだ。それでもなお、人気の衰えぬ異様な状況に際し、アイドルの原理原則が破られ、全てがないがしろにされた感じがした。
夜遊びや飲酒にとどまらず、お泊りや不倫に至るまで放任する事務所、運営側の姿勢には呆れてしまう。有望な若い子への悪影響は相当であろうし、何よりも応援してきたファンを裏切る行為は、絶対に許されるものではない。
あまり期待はしていないが、原点に立ち返って欲しいと切に願う。
虚飾で固められた世界
王道アイドルの在り方
決して揺らがない原則
水野由結と菊地最愛、この二人に心惹かれたことによる影響は、唯一といっていいほどに好ましいものであった。
この存在がなければ、さくら学院のライブに赴くこともなかったし、BABYMETALを熱烈に応援することもなかったろう。特に今年に関しては、BABYMETALの世界的ブレイク、その契機となり、想像以上の勢いを感じたのは確かだ。
ワールドツアー敢行、世界的に有名なメタルフェスへの参加、ガガツアー帯同と、並みの中高生では、到底なし得ない一年になったはず。リハーサル映像の流出や、NHKの特番放送なども、話題性の高さを裏付ける。
BABYMETALの、この世界波及効果が、一体どこまで続くのか。熱い期待を込めて、来年も刮目していきたい。
BABYMETAL、欧州を席巻
BABYMETAL流出騒動の怪
少女が夢見る世界制覇
水野由結の涙
メタルレジスタンスのヒロイン達
ハロー!プロジェクトにおける改革、革新の機運は、今年、かなり盛り上がったように思える。
長年、現役を通してきたBerryz工房の、事実上の解散発表。スマイレージの改名、増員人事。そして、最も注目すべきは、モーニング娘'14の新メンバー選出だろうか。
道重さゆみという大きな存在を失った今、早くも握手会等での集客減という影響が出始めているが…個人的には、この新メンバー加入によって、徐々に持ち直してくれると信じている。
スキルがやや不足気味だが、ビジュアルが総じて良く、個性的な印象もある。経験を積んで、順調に育っていけば、きっとグループを背負う中心メンバーになるに違いない。来年から、彼女らの成長過程を見られるのが大変に楽しみだ。
消えない記憶 少女の終焉
スマイレージ改変の不可解
少女のより良い育成環境
子役やモデルの女の子にも、いくつか注目に値する存在はある。アイドルでなく、女優路線を真剣に選択するケースは少ないが、それだけに高いスキル有する子も実際にいて、なおかつ美少女という逸材であれば、当然のこと目が離せない。
さくら学院編入が叶わなかった、ちゃおガールの山田杏奈。着実に演技経験を積む、真の東宝シンデレラ浜辺美波。実力派子役であり、美少女でもある原菜乃華。全国区進出の期待がかかる、沖縄のダンスキッズ池間夏海。
これら、非常に有望な美少女らが、演技力や親しみやすさ先行の子役陣、もしくはギャル化の著しいキッズモデルの中でも、とりわけ輝いて見えるようだ。無論、アイドル的活動へのシフトも十分に有りで、様々な可能性を秘めているということが出来る。
魅力あるアイドルが見つけられない現実に嘆くでもなく、どこかで諦めたような空虚な心持ちでいる自分自身が、ただひたすらに物悲しい。見知ったはずの世界が、みるみる色を失っていく気がする。
清純派のイメージを決して損なうことなく、どこまでも信頼するに足る格別の美少女アイドル。そんな、心より待ち望むべき存在にこそ、新たなる時代を感じたい。
群雄割拠の戦国時代を経て、淘汰刷新の末、選りすぐられた逸材が発掘されるのを期待するしかないのだろうか。
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