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2014/11/27

与えられるべき正当な評価

BABYMETAL

一時は、紅白初出場が有力とまで噂されたBABYMETALは、結局のところ、出場が叶わなかったようだ。
まあ、そもそも国内メディアをあまり重視せず、海外展開に力を注ぐ事務所の方針から、紅白出場は目標としているわけでもなかったはず。ただ、メンバーらは、きっと出たかっただろうし、ファンとしても少なからず残念ではあるが…。
同様に、有力視されていた乃木坂46も落選し、代わりにHKT48の出場が決定した模様。乃木坂が近年大きく躍進したのは認めるが、一連のスキャンダル発覚と、その対応が非常に御座なりであり、それによる著しいイメージ低下が一因と考えられなくもないだろう。
不倫はもとよりだが、その他にも、お泊り騒動未成年飲酒疑惑など、次から次へと不祥事が暴かれている乃木坂46。それらを何ら処分することもなく、平謝りで済ませている現状からして、AKBGに見るべきものはないと改めて痛感させられた。

さて、BABYMETALに話を戻そう。局側からすれば、国内知名度がまだまだ低い彼女らを、いきなり紅白に出すのは無理があるのも十分に理解出来る話だ。
以前、TBSの特集では、クールジャパン、つまり国がBABYMETALをバックアップするといった趣旨の話も上がっていた気がする。
紅白は逃したものの、NHKBABYMETALの特番を組むことが正式に発表された。深夜ではあるが、BSではなく総合というのも、かなり良い扱いのように思える。恐らく、一時間程度はあると予想出来るし、ようやく国が本腰を上げ支援してくれるのかと期待が漲るのだ。
内容は、今夏の世界ツアー密着取材であるらしく、舞台裏のドキュメントなどが盛り込まれていると、ファンとしては大変に嬉しい。12月の特番が、とても楽しみである。

ここで、国内メディアの報道の仕方について少々。アミューズの世界戦略には、一定の理解はあるつもりだ。ただやはり、日本国内のメディアが、確固たる実績と実力に基づく評価を怠っている現実を見ると、どうしても不満は残ってしまう。
いわゆる、AKBGに見られる、大手広告代理店の多大なる影響力。まるで、国民の世論操作をしているかの悪い印象すら与え兼ねない、いわば圧倒的な「ゴリ推し」である。
別に、それが悪いとはいわないが…それなら一方でも、BABYMETALのような世界で認められている存在も、きちんとそれに見合う報道をして欲しいと思う。余計な大人の事情やしがらみはさておき、単純に正当な評価をしてもらいたいだけなのだ。

BABYMETALの国内メディアの取り上げ方は、だいたいにおいて、レディー・ガガのサポートアクトという実績ありきである。
ただ、実際には、ビルボードのチャートインや、「ギミチョコ!!」の1800万回再生など、数的な実績も着実に上げてきている。
そして何といっても、これまで日本人アーティストが成し得なかった快挙の数々。これらが、ことごとく国内で無視され報道されないのが何とも不可解だし、相応な評価を受けていない印象を持ってしまうのだ。
Sonisphere

先のイギリス追加公演、洋楽の世界では聖地とされるブリクストンを、単独で完売した日本人は過去にいないと聞いている。しかし、なぜだか朝の情報番組にさえ、この歴史的快挙が報道されてはいない。
そして何といっても、あのソニスフィアのメインステージ。ヨーロッパ最大級のメタルフェス、そのメインアクトとして招待され、6万人の大観衆から喝采を浴びた日本人など果たして存在するだろうか。いるわけがない。
恐らく、同様のことを成し遂げられる日本人は、今後出てこないと思われる。まさに、伝説的な出来事といって差し支えない。
残念なことに、未だこの偉業を報じる国内メディアは皆無である。メインステージ前には、海外報道陣が列を成していたが、日本からは「ヘドバン」というメタル雑誌の編集者が参加しただけだ。本来なら、日本メディアが多数駆けつけるのが当然の話だろう。
このように、日本国内におけるBABYMETALは、全くもって正当な評価を受けていないのが分かる。一度は納得したはずだが、紅白落選を受けて、どうしても愚痴りたくなったので、あえて記すことにした。

相対して面白いと感じたのは、メンバーら本人が、自らの成し遂げている偉業の数々を自覚していない節がある点か。
先日、タワレコ主催のPop'nアイドルフェスにおいて、さくら学院℃-uteが共演した。アイドル好きでもあるMOAMETALこと菊地最愛が、かねてより憧れていた鈴木愛理と、初めての直接の対面。有頂天でデレデレの姿が、ひときわ印象的であった。
しかし、はっきりいってキャリアはともかく、現時点では℃-uteよりもBABYMETALが、遥かに上を行っているのは確かだ。最近の武道館が不調だった℃-uteの動員力は、多く見積もっても5、6000程度か。対してBABYMETALは、アリーナ規模で二万人超と思われる。
海外においては、当然のことながら差は歴然である。アジア圏やフランスならば、℃-uteでも1000人近くいくかも知れないが、まあ知名度共に、まるで比較にはならない。
愛理最愛をリスペクトするなら分かるが、逆は有り得ないだろう。あくまで等身大で、あるがまま自然体最愛を見て、何だかやけにほっこりしてしまったものだ。
この良い感じの「無自覚」が、あの堂々たるパフォーマンスを生み、海外の人々を魅了していると思えば、それもBABYMETALにとって、重要なファクターになっているのかも知れない。
菊地最愛、鈴木愛理

プロモーションの方法は様々であるが、強く働きかけなくては妥当な評価を与えられないのは、どう考えても間違っている。
極めて客観的な視点で実績や実力を評価し、事実に基づいて確実に報道する。そうした当たり前の姿勢が、今の日本のマスメディアには求められている気がしてならないのだ。

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2014/11/09

メタルレジスタンスのヒロイン達

BABYMETAL in London

BABYMETAL英米追加公演において、大きなサプライズがあったようだ。
ニューヨーク公演では前回のロスから、セットリストに、これといった変更点は見られなかった。しかし、ロンドン公演ラストにおいて、待望の新曲初披露というビッグサプライズ!
以前の記事にも書いたが、可憐アニメなどの海外で披露していない曲目の追加は有り得ると思っていたが、まさか新曲とは…。完全に予測の遥か上を飛び越えて、度肝を抜かれてしまったわけである。(参照:BABYMETAL、再び欧米へと

とりあえず、ここは落ち着いて、各公演での印象を振り返ってみたい。
まずは、ニューヨークだが、ロスの時と同様に動画撮影に興じるオーディエンスが多く、その割りには現段階で、画質音質共に優れた動画は上がってきていない。ただ、会場規模が拡大したこともあり、観衆の熱気と盛り上がりは前回の比ではないと、明らかに感じられた。
演出効果の面でも、階段を用いた立体的なステージ、要所で打ち上がる花火、イジメのウォール・オブ・デス時の火柱など、大幅なグレードアップが見受けられた。
セトリの面での変更がなかった点については、日本のメイトからは、つまらないという声も一部聞かれたものの、現地のオーディエンスの評判はすこぶる上々で、かなりの温度差はあったのかも知れない。
恐らく、前回即完となったことで、初参加者と新規が多かったのだろう。モントリオールのフェスで共演した、同年代の黒人のバンド、UNLOCKING THE TRUTHのメンバーも駆けつけるなど、関心の高さが覗えた。

そして、何といってもロンドン
この会場であるBrixton Academyは、主に、ローリング・ストーンズなどの大物ミュージシャンが公演に使用したりと、世界のトップが名を連ねるような場所。ここを、BABYMETALが完売にしたという事実。これだけでも、非常に意義深いのだ。
この5000人で埋め尽くした熱狂は、想像を絶するものであったに違いない。もはや、イギリスでの高い人気ぶりは、アウェーではなく、ホームといっても過言でないのかも。
演出効果の向上という点も、ニューヨークと同様。やはり、新曲発表がロンドン公演のキモとなるのだろう。
さて、この新曲「THE ONE」の第一印象はというと…いわゆるベビメタらしい可愛さ、キャッチーさとはかけ離れた、意外にも正統派なメタルソングであるといった雰囲気を感じた。
メロスピというやつなのだろうが、メタルファンからはドラゴンフォース風だとかいう声も!? メタルはさっぱりな僕にはピンとこないわけだが、何か昔のJ-ROCKっぽいメロディのようにも聴こえる。
応援歌?のような感じのパートもあり、観客と合唱して盛り上がることも出来る、異色な楽曲といえるだろうか。
まあ、いずれにせよ驚いた。何はともあれ、人気高騰で守りに入らず、こうしてどんどん攻めていって欲しいと願うばかりだ。
UNLOCKING THE TRUTHと

世界規模で拡大していく力の源が、少女の可愛さやキャッチーな面白さ、異なる音楽性の融合と言い切ってしまうのには、もはや無理がある気さえする。
ある種の化学反応としか言い様がない、何らかの得体の知れない未知の存在が誕生した。そう形容しても差し支えないほどの、凄まじいまでのBABYMETALの世界席巻

僕はもう、彼女らをやすやすとアイドルとは呼べない。音楽の歴史を揺るがす、そのセンセーショナルな存在感。あえていうなら、メタルレジスタンスに遣わされた、唯一無二のヒロイン達なのだ。

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2014/11/01

少女のより良い育成環境

12期メンバー

モーニング娘。'14新体制に関して、興味関心が尽きないわけだが、まずは何よりも新メンバーの詳細が気にかかるところ。
先日、12期オーディションのダイジェスト映像を見る機会があった。その印象として特筆すべきは、明らかなビジュアル重視スキル軽視の選抜傾向。特に、尾形春水スキル不足が甚だしく、ハロプロでもトップクラスのパフォーマンスを誇るモーニング娘。に入れたのは、かなりの大博打な感じがした。

尾形春水といえば、フィギュアスケート経験者ということで、身体能力のレベルは高いと見ていたが…最終審査の段階でのダンスを見ても、人並み以下の印象が強かった。リズム感が今ひとつで、急ごしらえでどうにか形にした感じだ。
歌に関しては、またこれが酷く、声量がないのでサビで全く声が出ていない。基礎的な発声法からやり直したとしても、かなり難しく、歌は、ほぼ完全に期待出来ないだろう。要するに、素人レベルのスキルでしかないのを、これ見よがしに露呈しているのだ。

これに対し、野中美希は、ダンススキルが非常に優れている印象があった。海外でのダンス経験(チアダンス?)があるらしく、独特のリズム感があり、キレのある大きな動きが特徴的であった。
ただ、モーニング娘。のフォーメーションダンスは、全体の統一された形が重要なので、あまり自己流のテイストを入れられるのは好ましくない面もある。まあ、その辺りは十分に修正可能だとは思うが。
歌唱力は尾形春水ほど酷くはないが、それほど突出したものはない。この子は、鞘師里保石田亜佑美に続くダンスマシーンとしての、大きな期待を背負うことになるに違いない。

こうなると、いわゆる「問題児」となり得るのは間違いなく、尾形ということになるか。
彼女の問題点は、スキル不足が深刻であるにも拘らず、やや危機感が薄い印象があること。合宿のダンスで振り付けが抜けまくり、見るも無残な体たらくであったが、表面上、落胆や悔しさのような感情が見受けられなかった。
もちろん、裏では悩んだのかも知れないが、歌が苦手な彼女にとってはダンスが生命線のようなものだし、もう少し危機意識が表に出てもいい気がした。振り付けを忘れるとか明らかな練習不足であって、悔し泣きしてもいいくらいかと。
それに、例のツイキャスの件もあって、他メンを巻き込んで、引っ掻きまわす要素がプンプン匂ってしまうのだ。

ただ、モーニング娘。には、10期に佐藤優樹という、とんでもない問題児がいたわけで、そんな彼女も今では立派にメンバーとして務めている。これから紆余曲折あろうが、尾形も成長してくれると信じている。
佐藤の例を見ると、やはり、同期の結束が大事だったと今にして思う。同級の工藤がいて、厳しく叱る石田がいて、フォローする飯窪がいる。こうした相互関係が、何より大切なのだ。
12期を見ると、研修生の経験があるとはいえ、年少の牧野真莉愛羽賀朱音が、最年長の尾形をフォロー出来るか微妙なところ。やはり、同年代の野中が、特にダンスに関しての手助けをしてあげて欲しいと願う。
野中には、12期を先導する役割も期待され、様々な側面においてキーとなる存在になり得る。12期の人間関係についても、今後、注目すべきポイントとなりそうだ。

ちなみに、合格発表時の羽賀朱音ノーリアクションが、道重さゆみの当時のものと全く一緒であった。
顔が似ているだけでなく、リアクションまで同じとは、末恐ろしい。まさしく、ポスト道重といった雰囲気に満ち満ちているわけで、期待は高まろうというもの。羽賀ちゃんの成長にも、要注目となりそうだ。
羽賀朱音の発表時

モーニング娘。を語る上で欠かせない、厳しい上下関係。それ故、同期の団結力が必要とされる認識が、当たり前に定着した感がある。
未完成な少女らが手を取り合い、励まし合い、競い合う健全なる環境が、アイドルのより良い育成には不可欠なのだと、改めて思うのだ。

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