« 2014年5月 | トップページ | 2014年7月 »

2014/06/18

BABYMETALの破壊力

BABYMETAL in NY最近は、暇があれば動画配信を見て回っている。特に、日本独自の文化に対する、外国人の反応などに殊更興味を覚えてしまう。
食文化や芸術とか何でもいいのだが、やはり海外では馴染みのないアイドル文化へのリアクションが、個人的には非常に気にかかる。

日本国内よりも、海外で爆発的な反響を呼んだBABYMETALなどは、アイドル的視点を抜きにしても最も興味深い存在になっている。
ド・キ・ド・キ☆モーニング」を発端として海外で注目を集めた感があるが、本格的に火が点いたのは、今年春に公開された「ギミチョコ!!」MVによるものではなかろうか。
極めてパワフルなメタルサウンドでありながら、可愛くてキャッチーという、ベビメタを体現したかの斬新さ。中毒性のあるサウンドが、ことごとく外国人の度肝を抜いたようだ。
公開して三ヶ月半ほどだが、既に再生回数が900万回を突破している。これは、他の国内主要アーティストと比べても、群を抜いて凄まじいペースといえるのではないだろうか。
そして、リリースしたアルバムも、全世界規模で高い売り上げを示している。欧米やアジア諸国のメタルアルバムチャートで一位を獲得し、全米ビルボードにもランクインされた。日本人アーティストとしては、稀に見る快挙といっていい成績らしい。

今夏のワールドツアーにおいても、ヨーロッパツアーの千秋楽、ロンドンのワンマンライブが即日ソールドアウト。キャパを倍増した会場へ変更するも、それも即売り切る異常な事態となった。
ヨーロッパ最大級のロックフェス「Sonisphere」のメインステージで、アイアンメイデンと共演する等、もはや日本のアイドルとは到底呼べない破格の待遇を受けているのにも驚いた。
世界的規模での波及効果はとどまることを知らず、カナダの大型メタルフェスに出演決定したかと思えば、今度はあのレディー・ガガのアメリカ公演に帯同し、サポートアクトを務めるとの情報まで入ってきた。
いやはや、とてつもない波に乗っかっているBABYMETALなのだが、不思議なことに日本国内のマスコミは、これら一連の大ニュースを総スルーしている。アイドルといえば、AKBしか頭にない間抜けさを露呈しているようで、本当に呆れ果ててしまうのだ。

一方として、BABYMETALの国内人気は順調な高まりを見せている。キャパ8000から一万人規模の武道館クラスは、優に埋められるだけの集客力を持ち合わせてきている。
彼女らの凄いところは、アイドルとメタルの融合という全く新しいジャンルを生み出しながらも、気負いのない自然体な魅力を発していることか。
それは、かつて本体であったさくら学院の時と同様に、三人それぞれが本質的に変わらない安心感があるようにも思える。よく練り込まれた演出や完成度の高い楽曲を、基本のしっかりしたパフォーマンスで卒なく魅せている。
とかく斬新で奇抜な一面が取り沙汰されるが、僕の目から見れば、中元すず香菊地最愛水野由結の堅実な技量を発揮し、なおかつ変わらない可愛さをも併せ持った、的確かつバランスの長けた高水準のユニットに映っているのだ。

アイドルという枠を超えて、瞬く間に世界を席巻するBABYMETALの破壊力。予測を遥かに飛び越える意外性と、得もいわれぬときめき、それと共に、なぜかしら空恐ろしくなるほどの不安感に苛まれる、混沌とした感情は一体何なのだろう。
少女の可愛さ、デスメタル、土下座ヘドバン、キツネ様。混迷の枠組みに縁取られたアイドルの形は、如何なる変貌を遂げるのか。
この世紀のアイドルユニットを、最後まで見届けたい欲求に、焦がれるほど熱く駆られるのだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014/06/08

王道アイドルの在り方

渡辺麻友

AKB48の選抜総選挙において、渡辺麻友一位を獲得した。昨年、指原莉乃が頂点に立ち、並々ならぬ脱力感を感じたこともあり、王道たり得るまゆゆが取って代わったのは、多少の慰めになったといえる。(参照:忌まわしき邪道の時代
相次ぐスキャンダル、そしてその杜撰な対応などから、アイドルとしてのAKBに失望し、嫌悪感すら感じていた僕にとって、こうした一大イベントであっても大して興味はそそられない。
しかし、少なからず事実として、トップアイドルであることは認めざるを得なく、結局何だかんだいって視聴してしまったわけである。

振り返れば予想通り、まゆゆ指原の一騎打ちになったわけだが…そもそも、この二人が争うこと自体に違和感がある。一方は王道を往く清純派アイドルであり、もう一方は、スキャンダルでも毒舌でも何でもありの、B級バラドルもどきである。
恐らく、指原が連覇した際には、僕のAKBに対する嫌悪感は、決して消せない根深いものとなったに違いないのだ。

スキャンダルという点でいえば、渡辺美優紀18位峯岸みなみ22位につけている。特に前者は、スキャンダル発覚後も何の対応もとらず、完全スルーという最悪の展開となっていて、それでもこの順位である。本来なら圏外になってもおかしくないのだが、一体どうなっているのか?
かつては、男性絡みのスキャンダルが公になったメンバーは、即解雇といった厳しい処分がなされていた。それが現在では、素知らぬ振りで無視を決め込むことで、うやむやにするのも通例になりつつあるようだ。
実際それは、事情を知らない一般ファン層の目くらましには成功しているのかも知れない。だからこそ、この順位を保っていられるのではないかと。
まあ、酷いものである。こういうことを繰り返すようでは、その内、足元から崩れ落ちていくだろう。

今回の良い点を探すとなると、若々しいHKT勢が上位に食い込んできたことか。とりわけ、宮脇咲良11位という大躍進には驚かされた。
音痴でスキルの乏しい子ではあるが、安定した可愛さと、キャラクターの意外性などが良い面に働いている好例であろう。
21位兒玉遥25位森保まどかなど、著しい躍進を見せているメンバー多数で、HKTの将来性には大いに期待が持てそうだ。
その他、乃木坂46の交換留学生である生駒里奈が、14位選抜入りというサプライズも。この兼任には、ファンからも反発の声があったが、こうして結果を残せたことは、彼女にとって大きなプラスになるのは間違いないだろう。

そして、例の握手会事件によって大きな衝撃が広がったわけだが、その被害者となった川栄李奈16位で登場し、元気な姿を見せた。入山杏奈20位につけ、電話で喜びの声が流された。
この事件は、単に握手会の是非だけでなく、アイドルの在り方そのものに大きな影響を与えただけに、彼女らの強かな面を感じられたことは非常に意義深い。無理はして欲しくないが、心身共にしっかり治療して、これからも頑張って頂きたいものだ。
宮脇咲良

王道を往くアイドルとして、ごく当たり前のこと。それは、あまりに必然であるが故に、見落としがちな傾向はあるのかも知れない。
スキャンダルを許さないこと。利益至上主義に走らないこと。危機管理体制に力を入れること。様々にあると思うが、最も大切なのは、いつでもファンを思い、感謝の念を捧げることに他ならない。

夢を魅せるアイドルは決して汚れることなく、飽くなき向上心と、心からの笑顔を忘れない。永きに渡り引き継がれた原則を守り通す生き方こそが、王道アイドルの在り方なのだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2014年5月 | トップページ | 2014年7月 »