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2014/06/18

BABYMETALの破壊力

BABYMETAL in NY最近は、暇があれば動画配信を見て回っている。特に、日本独自の文化に対する、外国人の反応などに殊更興味を覚えてしまう。
食文化や芸術とか何でもいいのだが、やはり海外では馴染みのないアイドル文化へのリアクションが、個人的には非常に気にかかる。

日本国内よりも、海外で爆発的な反響を呼んだBABYMETALなどは、アイドル的視点を抜きにしても最も興味深い存在になっている。
ド・キ・ド・キ☆モーニング」を発端として海外で注目を集めた感があるが、本格的に火が点いたのは、今年春に公開された「ギミチョコ!!」MVによるものではなかろうか。
極めてパワフルなメタルサウンドでありながら、可愛くてキャッチーという、ベビメタを体現したかの斬新さ。中毒性のあるサウンドが、ことごとく外国人の度肝を抜いたようだ。
公開して三ヶ月半ほどだが、既に再生回数が900万回を突破している。これは、他の国内主要アーティストと比べても、群を抜いて凄まじいペースといえるのではないだろうか。
そして、リリースしたアルバムも、全世界規模で高い売り上げを示している。欧米やアジア諸国のメタルアルバムチャートで一位を獲得し、全米ビルボードにもランクインされた。日本人アーティストとしては、稀に見る快挙といっていい成績らしい。

今夏のワールドツアーにおいても、ヨーロッパツアーの千秋楽、ロンドンのワンマンライブが即日ソールドアウト。キャパを倍増した会場へ変更するも、それも即売り切る異常な事態となった。
ヨーロッパ最大級のロックフェス「Sonisphere」のメインステージで、アイアンメイデンと共演する等、もはや日本のアイドルとは到底呼べない破格の待遇を受けているのにも驚いた。
世界的規模での波及効果はとどまることを知らず、カナダの大型メタルフェスに出演決定したかと思えば、今度はあのレディー・ガガのアメリカ公演に帯同し、サポートアクトを務めるとの情報まで入ってきた。
いやはや、とてつもない波に乗っかっているBABYMETALなのだが、不思議なことに日本国内のマスコミは、これら一連の大ニュースを総スルーしている。アイドルといえば、AKBしか頭にない間抜けさを露呈しているようで、本当に呆れ果ててしまうのだ。

一方として、BABYMETALの国内人気は順調な高まりを見せている。キャパ8000から一万人規模の武道館クラスは、優に埋められるだけの集客力を持ち合わせてきている。
彼女らの凄いところは、アイドルとメタルの融合という全く新しいジャンルを生み出しながらも、気負いのない自然体な魅力を発していることか。
それは、かつて本体であったさくら学院の時と同様に、三人それぞれが本質的に変わらない安心感があるようにも思える。よく練り込まれた演出や完成度の高い楽曲を、基本のしっかりしたパフォーマンスで卒なく魅せている。
とかく斬新で奇抜な一面が取り沙汰されるが、僕の目から見れば、中元すず香菊地最愛水野由結の堅実な技量を発揮し、なおかつ変わらない可愛さをも併せ持った、的確かつバランスの長けた高水準のユニットに映っているのだ。

アイドルという枠を超えて、瞬く間に世界を席巻するBABYMETALの破壊力。予測を遥かに飛び越える意外性と、得もいわれぬときめき、それと共に、なぜかしら空恐ろしくなるほどの不安感に苛まれる、混沌とした感情は一体何なのだろう。
少女の可愛さ、デスメタル、土下座ヘドバン、キツネ様。混迷の枠組みに縁取られたアイドルの形は、如何なる変貌を遂げるのか。
この世紀のアイドルユニットを、最後まで見届けたい欲求に、焦がれるほど熱く駆られるのだ。

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