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2014/05/13

タブーに触れたHKT48

子供というのは無垢な分、無知蒙昧でもあり、思ったことを何の考えもなしに口にしてしまう。その結果がもたらすものの重大性を後から知ることとなり、取り返しのつかない事態に陥り、深い後悔に苛まれることがよく見られる。

HKT48の動画において、皇室をネタに軽薄な笑い話をする場面が流され、問題視されている。
ライブ前らしき円陣を組んだ場で、指原莉乃が笑い方のアドバイスをした際、一部のメンバーが下手な笑顔の例として天皇陛下を挙げ、続いて他のメンバーからも「愛子様、愛子様」などと揶揄し、笑いが起こるというもの。

ごく何気ない会話に思えるが、これは明らかに芸能界のタブーに触れていると言わざるを得ない。
当たり前の話だが、いかなる芸人でも皇室を笑いのネタにしている者はいない。ましてや、天皇や皇族を馬鹿にして揶揄することなど、言わずもがな言語道断である。
こうした当たり前の話を全く理解しないまま、何ら悪気もなく、その場のノリで発言してしまう辺りは、まさに稚拙な子供そのものだといえる。正直言って、聞いていて恥ずかしくなるほどだ。

別に、僕は右傾化しているわけでも何でもないが…古代から血統を守ってきた家系であり、世界的に例のない由緒ある王族という点で、日本の皇族に対し一定の敬意を持ち合わせている。
何も知らない子供のやったこととはいえ、これは少々酷すぎやしないか。無論、この動画をろくにチェックせず公開したスタッフが悪いのは間違いないが、20歳近いメンバーも居る中、誰も注意ひとつしていないのもどうかと思う。
話によれば、19歳多田愛佳が件の発言をしているともいわれ、子供だから仕方ないという言い訳も到底通じないのではないか。

以前に、℃-ute中島早貴がテレビ番組内で、親愛の情を込め「ヒトラーおじさん」などと呼び、番組スタッフが謝罪に追い込まれている。
これはあくまで演出、脚本の不備であり、中島本人に直接の責任はない。ただ、HKTのそれはメンバーから発せられた素の言葉であり、スタッフ、責任者の平謝りでは済まないところまできている。
責任者、当事者らのきちんとした謝罪と、加えて何らかの処分も必要とされるかも知れない。それだけ大きな問題に発展し兼ねない、最も重大なタブーに触れてしまった感じがする。

若々しいメンバーの追加によって、より新鮮で初々しい輝きを放ち始めたHKT48にとって、この一件は大きな障害となるかも知れない。
子供だからと甘やかし、放置してきた代償は大きく圧し掛かり、ひとつの可能性を潰してしまうことも有り得る。アイドルに限らず、芸能界で生き残るための最低限の知識、素養を植え付ける手間を、決して惜しんではいけないのだ。

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