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2013/12/27

2013年アイドル総決算

武藤彩未一言でいうなら、これまで以上に孤独を深めた一年。それはある意味、束縛からの解放ともいえるのだが…心が凍てつくかの孤独感に苛まれた結果、前向きな思考を忘れ、より一層に自らの行動力を失っていった。
気が付けば、周囲はひと息に時間を縮め、僕はその場に静止したままであった。そんな、全く何の内容もない一年。

アイドルへの興味、関心も薄れかけ、ともすれば生き甲斐を見失いそうになることも、ままあった。
いわゆる、絶対的な推しが見つからない、もどかしさが根底にあったようにも思う。少なくとも、かつての熱いときめきや高揚感は、遥か遠くなったのは確かか。
そうした虚ろで惑いがちな心持ちを辿りつつ、この一年を改めて振り返ってみたい。

最後の身内といってもいい父を亡くしてからの、孤独の幕開け。突然の出来事に戸惑う心情が、不思議なことに、激しいメタルサウンドにリンクした。
メタルダンスユニットBABYMETALメジャーデビュー。まさに世界的規模で反響を呼び、異色アイドルとしての人気も急上昇した。
サマソニでのメタリカとの共演、海外ワンマンライブと、話題に事欠かず、まさに破竹の勢いであった。
来年春には、早くも日本武道館2DAYSを決め、その勢いは留まることを知らない。来年の新展開にも、大いに期待が持てる。個人的には、北米、欧州での初ライブを是非とも実現させて欲しい。

深淵に宿る炎
音楽的潮流というより荒波

清楚で瑞々しい美少女揃い」という点に惹かれ、推しといえなくもないさくら学院だが…あの人が抜けてからは、幾分の綻びを感じずにはいられないかも知れない。
武藤彩未の活動復帰。これは確かに、僕にとって、今年の大きなニュースであったのは間違いない。
80年代アイドルへの回帰というテーマは、彼女のイメージにぴったり合っていたと思う。現役のトップアイドルでさえ見失いがちな、原点ともいうべき素養を、既に身に付けていることが何より素晴らしい。
単純にアイドル性というが、そこには可憐な可愛さ、気持ちを伝える表現力、人を和ませる温かな人柄と、様々な要素が凝縮している。
来年はもちろん、メジャーデビューに向けての飛躍の時として頂きたい。

武藤彩未 始動の時
武藤彩未の新境地
武藤彩未と桜の園

アイドルのあるべき姿を意識させたのは、やはり頂点に立つ者の影響が多分にあったろう。
最もタブーとされるスキャンダルにまみれたAKBの、無様な体たらく。それでもなお支持され揺るがない現状に、生粋のアイドルファンとしては失望を禁じ得なかった。
指原莉乃がトップに祭り上げられる事態に際し、長年守られ、誰もが信じ続けたアイドルの夢が壊れる思いがした。いわば、一般層を取り込んだ国民的アイドルの、多大なる弊害を目の当たりにしたわけである。

忌まわしき邪道の時代
アイドルに見る理想との葛藤

ハロー!プロジェクト再編論は、時期的に避けては通れないだろうと考えていた。
特に、順調に世代交代したモーニング娘。の再ブレイクが物語る通り、不良債権化しつつある既存ユニットの刷新が求められるのは、ごく自然の成り行きであった。
紅白の意図的ともとれる除外など、単にネーミングの変更だけで拭い去れるほど根の浅い問題ではない。有望な研修生を主体とする新ユニットを加え、大幅な若返り円滑な世代交代を促すべき大事な契機に差し掛かったといえる。
ハロプロ全体としてフレッシュに生まれ変わり、2014年こそは、AKBに取って代わる存在感を出して欲しいものだ。

ハロプロ再編成の時機
未来に踏み出すのに必要なこと

BABYMETAL

見渡せば見渡すほどに、膨大に拡がり続けたアイドルの世界。一見して彩り豊かで、華やかに飾られたその世界は、実のところ、目に見えない汚さや歪みで変貌してしまっている。そんな印象が、苦々しく胸を締め付ける。

冷たい孤独の淵に立ち、どれだけ癒しを求めても、心の支えとなる輝きは見つけられなかった。新たな時代を迎えての希望や期待感は、最早そう多くない。
甘い夢に溺れるほどに、身を委ねられる美少女アイドルの出現。そんな願いさえも、文字通り、夢と消えてしまうのだろうか。

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