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2012/11/13

世界的ヒロインの胎動

BABYMETAL

ごく限られた空間で萎縮し思い悩んでいると、ますます世界が狭められていくように感じる。実に馬鹿げているのかも知れないが、現実という壁は高く立ちはだかり、そう簡単に抜け出すことは出来ない。
アイドルという存在に魅了され、時に依存してさえいた僕にとって、それは夢を越えてより大きな世界へと連れ出してくれる気がする。まるで、自らが解放され、歓喜に満たされるかの疑似体験を得ることが出来る。

先日、新生モーニング娘。として初の海外遠征、ハロプロ15周年を記念した世界握手会が催された。タイやフランスなど、四カ国で開催されたのだが、改めてその人気の高さを思い知らされた。
国内では知名度も薄れ、都内のロケでも誰にも気付かれないほどだが、海外では一躍スター扱いである。バンコクのミニライブでは、間奏などで女性ファンの絶叫が響いたりと、盛り上がりが半端ではない。パリでも、田中れいなが急遽欠席したにも拘わらず、熱い声援で迎えられた。
実際に、海外では多少差があれど、日本のアイドルといえばモーニング娘。であり、AKBなどはあまり知られていないことが多い。ハロプロの本格的なパフォーマンスが正しく評価され、ただ数にまかせた多彩さに惑わされない辺り、海外のアイドルファンは見る目があると言える。
こうした量より質を重視してくれる世界の舞台で、自らが推すアイドルが受け入れられるのは、とても嬉しく頼もしい気持ちになるのだ。

海外を席巻した話題性という観点から、また、独自のアイドルの形を生み出した功績、バランスの取れた美少女の組み合わせ、その他、数え上げたらキリがない異色な存在感という点からも、僕の心を掴んで離さないアイドルユニット、BABYMETAL
昨年に世界を揺るがした「ドキモの衝撃」以降、想像を絶するニューリリースを連発してきた彼女らが、初となる海外公演を成功させた。シンガポールでのアニメフェスにおいてゲスト出演、熱狂的な現地の声援を受け、圧倒的なパフォーマンスを見せつけることに。
この模様をニコ生で観ていたが、正直言って鳥肌が立った。「ド・キ・ド・キ☆モーニング」に始まる4曲のみだが、「いいね!」のラップ部分にアレンジしたり、最後の「ヘドバンギャー!!」を生唄でやったりと見所が多数あった。
何より現地の盛り上がりがもの凄く、世界人気の一端を垣間見た気がした。MC無しノンストップのベビメタだが、それ故に最後を生唄で締めた中元すず香高いポテンシャルを、ひしひしと感じ得た。さすがは、広島でダンスの鞘師歌の中元と呼ばれただけはある。

公演最後に、もしかすると「イジメ、ダメ、ゼッタイ」を披露したかも知れないが、カットされている。この曲で来年メジャーデビューが決まっているので、手回しがあったのだろうか。
さて、このデビュー曲について言及するのは初めてだが…これまでライブで何度も披露しておきながら、音源化されなかった経緯を考えると、確かに予感はあった。メッセージ性が高い曲なのだが、昨今のいじめ問題に触発された感じがしないでもない。
ただ、ゆいもあ(水野由結菊地最愛)全力失踪、ゆいもあバトルなど、面白い要素が盛り込まれており、インパクトは抜群だろう。
まあ、それにしても遅い。本来なら昨年末の流れから、ひと息にデビューしていてもおかしくない。そういった確信が持てるほど、世界的な人気は、潜在的な部分を含めてあると思っている。
日本での売上げが伸び悩んでも、世界に向けたプロモーションで成功出来る可能性は十分にある。来年は、メタルの本場、北欧などでライブを実現させて欲しい。ただ、欧州においてのアピール機会があるかどうかが問題ではあるが…。

BABYMETALの本格始動に関連して、クローズアップされるのが、「さくら学院重音部」という肩書き。もちろん、これは撤廃するべきである。このままだと、来春には中元すず香が抜けることになってしまう。メインボーカルがいなくなれば、到底成立はしない。
あくまでも、さくら学院とは切り離された単独ユニットとして、世界進出を目指して欲しい。もしも、可憐Girl'sの二の舞のような真似をすれば、今度はファンも怒るだろうし、この事務所を誰も信用しなくなるに違いない。よく肝に銘じるべきである。
モーニング娘。

想像上での産物でしかない世界の大舞台。あまりに現実とはかけ離れたものを、アイドルを通じてリアリティ溢れる感覚に置き換えられるとしたなら、それはとても価値ある体験に違いはない。
世界中を魅了する、美少女たるニューヒロインの誕生。高鳴る鼓動にも似た確かな胎動が、この胸に熱いときめきを蘇らせるんだ。

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2012/11/09

忘れかけた過去のときめき

スマイレージ

坂道を転がり落ちるような感覚に駆られ、為す術もなく堕ちてゆく恐怖というものは、よく知っている。それは、例えるなら「運命」そのもの。何かに働きかければ、もしくは努力すればどうにかなるという種類のものではない。
浮き沈みの激しいアイドルの世界において、それはもう絶え間なく繰り返されている。一度下降線を辿れば、立て直すのは甚だ難しい。その殆どは、誰にも知られぬ間に消えてしまうのが常である。

今、スマイレージが危機に瀕している。昨年のメンバー入れ替えから人気の低迷が進み、シングル売り上げ、コンサートの観客動員、共に落ち込んでいる。
一時は、レコード大賞最優秀新人賞を受賞し、次世代アイドル大本命のお墨付きも貰ったが…相次ぐメンバー脱退、特に事実上のエースである前田憂佳の離脱が致命傷となり、瞬く間に急落し始めた。
新メンバーオーデによる活性化を図るものの、持ち直すことは出来ず、流れを変えるには至らない状況が続いている。
今秋のライブツアーでは観客動員数が急激に落ち込み、会場によっては半分以上が空席となり、スタンディングのところを椅子席に変える事態にまでなっているらしい。なぜ、こうまで伸び悩んでしまったのか。

思うに、低迷要因の大半として、新メンバーのインパクト不足が挙げられるかと。格好の比較対象として、モーニング娘。9期10期があるが、こちらは非常に個性の分かり易い人選がされているのが特徴だ。
ダンスが抜きん出るメンバー生粋のハロヲタなメンバード天然なメンバーなど、キャラが際立ち否が応にも印象に残る。こうしたキャラの面白味に加え、パフォーマンス、楽曲の良さからメディア露出も増え、近年、大幅に盛り返してきている。
対して、スマ新メンバーの影の薄さといったら…。本来なら、ゆうかりんの抜けた大きな穴を埋めなければならないのに、その役割をまるで果たせていない。
ここで、メンバーそれぞれに関して、何が足りないのか、或いは、どんな悪影響があるのか真剣に考えていきたい。

和田彩花
頼りないリーダーという点では、他に類を見ないものがあるあやちょ。メンバーに指導し、独自の方向性を示すという責務を、ある意味完全に放棄していると言って過言ではないかも。
多人数をまとめる以前に、特定の相手に依存し過ぎる非社交的な傾向がアダに。自身の特殊な嗜好(美術など)をイベントで空気を読まず語り尽くし、他メンを唖然とさせる等、特異なキャラを発揮する彼女だが…モー娘。10期の飯窪春菜と趣味で意気投合するやいなや、他メンそっちのけではるなん一直線に。遂には、11期でモー娘。に入りたいと言い出す始末。
もう少し個々のメンバーに気を配り、明確なリーダーシップを発揮出来なければ、スマ再生は有り得ないだろう。

福田花音
ももち嗣永桃子)に続く乙女キャラシンデレラの生まれ変わり」で売り出そうとするも、振り幅の少なさと設定の甘さにより、頓挫してしまった感が色濃い。完璧な想定と、臨機応変に対応出来るももちの戦術に、到底及ばなかったと言わざるを得ない。
キャラ作りだけに限らず、アイドルヲタ的側面においても、中途半端なアピールに終始した。ハロヲタというよりは、DD的な傾向が全体的に見られ、事務所的にも封印される面が生じたのは否めない。Berryz工房熊井友理奈推しという点も、極めて希薄な印象でしかなかった。
モー娘。9期、フクちゃん譜久村聖)や、えりぽん生田衣梨奈)ほどのガチヲタなアクの強さを出せずに、全てにおいて中途半端。
キャラ立ち候補、その役割を含めて完全に失格である。

竹内朱莉
ボーイッシュでやんちゃなキャラというのは有りがちではあるが、どこか履き違えていないか。ミニスカートが特徴の女の子らしさを主体とするグループにおいて、あえてそれをやるなら、絶妙なギャップがなくてはならない。
モー娘。10期の工藤遥も「ロリヤクザ」、「狂犬チワワ」との異名を持つほどのボーイッシュキャラであるが、それはあくまでも、ソロ写真集を出せるほどの美少女性があればこそだ。いわば、「おでん」顔の彼女では、まるで身の丈が合わない。
むしろ、見た目だけでも女の子らしさを装い、中身少年の方がまだマシというもの。キャラの出し方を間違えた、典型といえるだろう。

田村芽実
いわゆる無邪気系なのだが、ただ単純にやかましいだけの騒音発生機と化している。一言声をかければ、相手が先輩だろうが何だろうが、凄まじい勢いでまくし立てる挙動が相当煙たがられている。
モノマネなども披露するが、モー娘。9期のズッキ鈴木香音)ほどのやり切り感はない。凡庸なルックスながら、前髪をようやく作ったまではいいが、歯並びがガチャガチャなのが如何ともし難い。
やはり、どこを取っても中途半端であり、そこいらの田舎の中学生といったオーラの無さは、最早どうにもならないのかも知れない。

勝田里奈
スマ随一の常識派といえるが、おっとりというよりは、「カッタリーナ」な根暗なイメージが根強くなってしまっている。
ブログで度々垣間見せる、極めて陰湿でブラックな一面。学校での感動エピソードを笑い飛ばしたり、友達の彼氏を嘲笑したりと、アイドルらしからぬ失言が目に余った。ハロー内でも、先輩の前で携帯をイジっている姿がテレビで流れてしまったりしている。
極めつけは、かにょん福田花音)に対する暴行傷害事件?による放送事故で、その後のブログで暗に脱退をほのめかしていた。
アイドル云々以前に更生し、より明るいイメージを取り戻すことが先決に違いない。

中西香菜
グループに必ず一人は欲しい劣等生キャラだが、泣き顔が絵にならないルックスの悪さが、どうにも悪目立ちし過ぎてしまう。
同期先輩お構いなしにベタベタとくっつき、粘着質なスキンシップを図ろうとするキモさは、ある種他に類を見ない特徴だといえる。
モー娘。10期のまーちゃん佐藤優樹)も、生来の人懐っこさで堅い人間関係に風穴を空けたが、それとは全く異質のものである。
ただ、将来的に見ると、この独特のキモ可愛さは一部特殊な層のツボにハマると思われ、二期メンの中では最も期待感はあると解釈出来なくもない。キモさを突き詰めると同時に、ルックスが洗練されれば化ける可能性はある。唯一の好材料だろうか。

スマメンについて、かなり厳しい駄目出しをしたが、スマイレージの現状を顧みての苦言なのだと理解して欲しい。
ただ、正直に言って、ゆうかりんが抜けた時点で、その穴埋めが困難な事は誰しも知っていたはず。この顔ぶれを見る限り、真剣に審査し、将来のエース候補を見込んでオーデを行ったのか大いに疑問が残る。
今後、本気で立て直しを図るなら、現メンの研修生降格スマオーデのやり直しまで考えなければ無理な感じがしてしまう。それと共にコンセプトの見直し新たな楽曲による方向性の転換…と、大幅な革新が必要になってくるだろう。
和田彩花、飯窪春菜

堕ちてゆく感覚に馴染み過ぎた僕にとって、それは単なる陰鬱な日常でしかない。だがそれだけに、鮮やかに花開いていたものが無惨に散ってゆくのを目にするのは、より一層、心苦しく感じられてしまう。
帰らない大きな存在、輝きに満ちた過去の記憶。忘れかけたときめきは、どこか遠い密やかな心の片隅で、今も燻っているのだろうか。
いつの日にか高鳴ったあの熱い鼓動を、アイドルの夢にのせて、もう一度だけでも。

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