« 少女時代のエピローグ | トップページ | 抑圧に伏し、隔てられる空間 »

2008/02/23

次世代の美少女 飛翔の時

℃-ute

駆け上がる勢いが増すほどに、いつか訪れる終息の時を強く
意識してしまう。いいや、終わりなんて決して訪れない。
少女の秘めた可能性は、いつでも僕の浅はかな予測を裏切ってくれた。今、ここにある計り知れない成長の時だけを見つめ、胸に刻み残そう。
溢れ出る少女のエナジーは、確かに僕の心に伝わり力を与えている。この瞬間が、輝ける少女時代の到来なのだと、説き伏せるかのように深く強かに。

昨年のメジャーデビューを契機に、躍進の時を刻んだ次世代美少女ユニット℃-ute紅白出場レコード大賞最優秀新人賞など、瞬く間にスターダムを駆け上がった。
注目すべきは、新人ながら練り上げられたハイパフォーマンスを有している点。ハロープロジェクトにおける、各種コンサートに帯同して得た経験は、目に見えるアイドルスキルとして培われ、躍進に繋がったのだろう。
昨年秋のライブツアー「放課後のエッセンス」では、ボリュームあるセットリストと、意外な組み合わせのデュオ卓越したダンスアレンジによって、実りのある集大成的なツアーとなったようだ。
この模様を収録したDVDは、新ユニットBuono!をゲストに迎え、オーディオコメンタリーも加え完成度を高めたものに。
遅ればせながら、これを見て少女達の躍進に思いを馳せてみたい。

都会っ子 純情
オリコン自己最高位(3位)を叩き出した、驚愕のシングル。
紅白歌合戦やレコ大でも披露し、℃-uteの名を世に知らしめる。
アップビートでキレのあるダンサブルな曲調が、印象的に耳に残る。躍動感漲る雰囲気は、ライブでこその醍醐味。
まいみぃ(矢島舞美)の台詞のインパクトと、愛理の聴き応えあるボーカルで要所を押えることで、楽曲の完成度を押し上げている。いわずもがな、名曲である。
夏焼雅、嗣永桃子

MC(Buono!)
ももち! ももち! 僕の…そんなわけで、横浜限定のスペシャルゲストBuono!が登場。愛理の衣装替えの間を、雅ちゃん(夏焼雅)と我らがももち(嗣永桃子)で単独MC。
マイクの形に握ったまま寝る雅ちゃんや、ケーキの美味しさで充電完了する桃子の、至極脳内スイーツなエピソード
やたらとマイクをニギニギさせる桃子のモーションが、実にエモーショナルである。
ホントのじぶん
アニメ主題歌だけあって、聴きやすく爽快にスイングするサウンド。やや疲れの見える愛理に比して、卒ないダンスで魅せるももみや。特に、プリティアピールをこれでもかと振り撒く桃子の、ダンスのキレが凄まじい。
曲中で、天然プリティ愛理と、確信プリティ桃子の見せ場が用意されている辺りが、極めて効果的に映る。
ほぼ、二本指でマイクを保持する桃子を、まいみぃが「可愛い」とか「癒される」と本心で言っているのかは微妙だが…。
通学ベクトル
鈴木愛理のキラーチューンを、梅さん(梅田えりか)とアリカン(有原栞菜)の意外な組み合わせで。
のっけから、梅さんの危なっかしいボーカルに、ドギマギしっ放し。かなり緊張していたらしく、スタンドマイクに歯をぶつける等、いかにも梅さんらしい。
比較的、余裕ありげに見える栞菜は、表情も豊かにまずまずな出来か!? しかし栞菜からすれば、愛しい愛理やまいみぃと組みたかったのでは?と、深読みしてみる。
美少女心理
シングル「めぐる恋の季節」のカップリング。大人っぽく切ないメロディが、心をくすぐる。ミディアムテンポながら、振りが激しいのが特徴ともいえる。
音程の高いサビの部分は、愛理をもってしても大変そう。
こういった歌唱力を要する曲においては、愛理の存在価値は増す一方である。流石は、プロゴルファー譲りの肺活量。
亨さまさまである。
矢島舞美

夏DOKI リップスティック
まいみぃの身体能力を知らしめるかのごとく、躍動感溢れる真夏のホットなナンバーを披露。肌の露出多めの衣装を纏い、ほぼ完璧なモデル体型で魅せてくれる。
しかしながらスリムでありつつも、強靭なバネを感じる点に、生粋のアスリート気質を汲み取れる。間奏部分のダイナミックなダンスセクシーかつ大胆な開脚に、高校生ならではのスパイシーなアピールがびんびんと伝わってくる。
うむむ‥まさに「ステージ上の競技者」である。
YES!しあわせ
楽しげでポップな雰囲気が暖かい。メンバー同士のスキンシップもあり、歌詞のストーリー性もあり、ライブでは欠かせない一曲といえそう。ベリでいうなら、ひっぱりだこ的なスキンシップとか、キスとか…キス!?
ちっさー(岡井千聖)が、まいみぃにマジキスしたぞ!!
℃-ute勢揃いで、確信犯的にまいみぃの唇を奪ったちっさー。仲良しぶりではベリの比ではない℃-uteだが、どうにも怪し過ぎる接近ではないかと。ことさら貞操観念強そうな愛理とかであれば、本気で怒り出しそうな気も!?
大きな愛でもてなして
ラムちゃんソング現代復刻版。ハートに「℃-ute」文字の衣装が、まさしくイメージにぴったり合う。
途中、マイマイ(萩原舞)が立ち位置を間違ったり、後のMCで梅さんがメンバー感想忘れたりと、ミステイクが相次ぐ。
が、まあこういうミスもご愛嬌。常に完璧で有り得ない方が、成長途上の次世代アイドルらしくて良し。
曲中乱入のBuono!の、℃-ute振り付けが新鮮。こういった試みは、是非とも歓迎したい。桃子びいきのちっさーによる、「桃ちゃんの魅力100%」にも痛く賛同した。
℃-ute

今、ここに羽ばたきの翼を得ているなら、人は誰しも飛び立つだろう。それがどこにあるのか見えないのなら、若さ漲る少女らに、大空まで引っ張り上げてもらえばいい。
ほんの小さな勇気、明日を生きる力、ひたむきに求める心。
それを与えるのは、いつだって正統派美少女アイドルの揺るぎない信念、その魂に他ならない。
アイドル王道。果てしなく紡がれる時間の只中で、いつまでも色褪せない道筋をひた走る。
次代を形作る美少女アイドルは、幾多の奇跡を演出した王道を辿って、飛翔の時を迎えるのだ。

|

« 少女時代のエピローグ | トップページ | 抑圧に伏し、隔てられる空間 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 次世代の美少女 飛翔の時:

« 少女時代のエピローグ | トップページ | 抑圧に伏し、隔てられる空間 »