塗り替えられる世界
目まぐるしい変化によって、視点を見失いそうになる違和感に悩まされる。次々と刷新されるメディアに翻弄される内に、本来求めるべきものが、心の中でますます稀薄になっていく。
僕が、少女に求めるものは何だったのか。才能ある少女の演技力、子供番組での良きお姉さんぶり、役割を演じるための作られた笑顔。そのどれも求めているようで、実は、大きくかけ離れた偽の視点。
本当に求めたいのは…素顔を晒した少女の生身の姿。癒しに直結する、美少女そのものを求めているのだと、自問を繰り返す。
春の番組改編に伴って、番組や出演者が大幅に入れ替わる。テレビからアイドル番組が排除される傾向が変わらずとも、それとなく、何かを期待してしまう時期ではある。(一部、深夜枠にあるにはあるが…注目するに値しない)
例年通りの期待外れに終わった、虚しい思い。それにも増して寂しいのが、日常でお馴染みの顔となった少女らのフェードアウト。
昼下がりの、萌ゆるつかの間のひと時。ドラマ「キッパリ!」が、惜しまれつつ終了。
自己啓発気味の内容はどうあれ、見所だったのが、他ならぬ田中明と岡田千咲の美少女っぷり。特に、田中明ちゃんの
高い演技力と存在感が、ことのほか印象に残った。恐らくは、今後もドラマ出演を重ね、高い評価を得るのではなかろうか。
パジャマの千咲ちゃんに抱きつかれたり、明ちゃんに「オジさま」呼ばわりされたりする、的場浩司に痛く嫉妬。妬け付くジェラシーの心地良さを味わえないのも、また残念。魅力ある子役を前面に出した、昼のホームドラマだったといえるだろう。
朝の目覚めの悪さを紛らす、美少女の呼びかけといえば…ご存知、おはガールの面々。このほど、キャンディミントも卒業し、メンバーを総入れ替え。卒業式で新体操風ダンス(リボン?)を披露し涙した姿は、記憶に新しい。
子供向けのおはスタのスタンスからすれば、致し方ないが…ユニットとしてのアイドル的な展開は、ほとんどなかった。非常に質の高い美少女性を持ちながら、実に勿体無い話。卒業後の本格的アイドル展開が期待されるのは、近野成美などの例が示す通り。
ただ、レプロの下垣真香と菅澤美月に関しては、事務所の方針上、あまり期待出来ないかも。神元結莉などの素材も、事実上、飼い殺し状態である。麻亜里のスタイルの良さを生かし、とりあえず水着DVDというのは、どうだろう? まあ、難しいか‥。
なお、下垣真香は川島海荷と共に、9 nine(ナイン)というアイドルユニットに加入したが…これは、アーティスト色が強く、本来のアイドルらしい活動は、まず期待出来そうにない。
天てれ(天才てれびくんMAX)の面々にも、改編の波が。橋本甜歌、篠原愛実、伊倉愛美、藤本七海といった子らが、一斉に卒業。
一木有海が残留したのが唯一幸いだが…新加入したメンバーの中に、これといった子は、今のところ見られない。これで、
有海も卒業していたなら、我々にとって何の価値もない番組になるところだ。
人数は変わらないものの、男の子が多い印象を、どうしても受けてしまう。絵的には、女の子を多くした方が、断然見栄えがいいと思うのだが…。NHKの子供番組にまで、無茶な注文を付けてしまうのは、僕の欲求不満の表れか。
一木有海に関して、一言。事務所移籍してくれないだろうか。お堅いレプロでは、アイドル一木有海は到底望めそうにない。。
姿を消す少女の寂しさ、その反面、たちまち輝きを増し頭角を現す少女もまた存在する。
「セカチュー」の長澤まさみ、「14才の母」の志田未来の当時を思わせる、上昇気運を感じる。ある意味、栗山千明と似た経緯で、福田麻由子を凌ぐ演技力を見せつけるハリウッド子役、
大後寿々花(おおごすずか)。
トヨタCMや、ピュアピュアVol.24などで、気にはなっていた女の子。まさか、ハリウッドを経て、これだけ少女らしい成長を果たすとは、思いもしなかった。テレビ電話のオーディションだけで選考される等、強運の持ち主でもあるらしい。
ドラマ「セクシーボイスアンドロボ」では、ヒロイン役をこなす彼女。正直、初見にして魅了される、愛らしく清楚な美少女ぶりにやられる。微妙な表情の変化で魅せる、安定感ある演技。相当な逸材であるのは、間違いない。
刻々と変わりゆく世界の影響力が、暗を強めた色彩で僕の
領域を染め上げていく。厳密に形作られたはずの、理想となる少女像。失われた時の破片を繋ぎ合わせることでしか、本来の志しを見付けられない、由々しきジレンマ。
全てを新しく塗り替えることで、置き去りにされた真意を見付けられるのか。見渡す世界に、目を引き寄せる何かがあるとするならば…きっとそれは、忘れかけた心が灯した美少女のシグナルなのだ。
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