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2006/05/30

心の水面に映る少女

川原真琴

深い眠りの底に、愁いを帯びた佇まいを見せる少女。それは
どこか懐かしく、儚く揺れる水面に映った幻を見るかのようだ。夢とも幻ともつかない、およそ現実とはかけ離れた、心の奥底に彼女は確かに存在する。
現実に存在し得ないはずの、僕の心に描かれた少女が実在
したことは、途方もない奇跡のように思えるんだ。

モデルとして、女優として、幅広い分野に踏み出し始めた川原真琴。モデルらしい凛とした美しさと、優しく柔らかい空気感を併せ持つ、最近では稀にみるピュアな雰囲気の女の子だ。DVD「蒼の少女」で鮮烈な印象を残した彼女が、2ndDVD「ためらい」で、どんな一面を見せてくれるのだろう。
今でも僕の心を捉えて離さないのが、透明感溢れる川原真琴の「蒼の少女」のイメージ。あのDVDのイメージは、心の深い部分に沈んだ「僕がかつて思い描いた少女」の面影を思い出させるきっかけを与えてくれた。
DVDの映像の中に、神社の階段に座って回想に耽るシーンがある。モノトーンな想いを交錯させる少女の心の揺らぎ。美しいピアノの旋律に彩られたあの横顔は、僕の心が人知れず形作った少女のシルエットと一致する。それは、まるで胸の内に大切に仕舞い込んだ宝箱の蓋を開けたような、驚きと微かな郷愁を僕に感じさせた。
なぜかしら、見覚えのある可憐な少女のデジャヴ。知的で近付き難い雰囲気を持ちながら、どこか優しい風情を滲ませる美貌。初対面の人に、人見知りする慎重な性格。それでいて一度心を許せば、とことん相手を信頼し受け容れる柔軟さも持っている。
そして、物事を深く考え、人に対して真摯な態度で臨もうとするその姿勢に、僕は自分に通じるものを感じているのかも知れない…。
川原真琴は、僕の心に映し出された、魂の絆を感じさせる少女なんだ。

心のどこかに置き忘れたモノクロームな少女の記憶。手を伸ばしても決して触れることの出来ない、透明感に満ちた懐かしい面影。
心の岸辺に佇む美しい少女の映像が、僕の脳裏をよぎる。
それは、深く沈んだ色を湛える湖の、水面のゆらめきに似た
儚さと、繊細な煌めきをもって僕を優しく包み込む。
心の水面に映る少女は、かけがえのない蒼い宝石なのだと
信じる。
いつしか、力尽き倒れる僕が伸ばす手の先に、蒼く輝くその
宝石は在るだろうか? 深い水底に沈む少女の面影を求めて、僕は水面に目を凝らし続ける。

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